和紙の畳ダイケンと樹脂の畳セキスイの比較 選ぶポイント 

畳のあれこれ

どっちを選んだら良いの?

最近は、従来の和室とは少し違った雰囲気を楽しめる「縁なし畳」や「カラー畳」が人気を集めています。

その代表的な素材が、建材メーカーが製造する ダイケン健やかおもて(和紙畳表)セキスイMIGUSA(樹脂畳表) です。
琉球畳やモダンな和室を希望されるお客様からもよくご相談いただくのですが、その中でも多いのは

結局どちらを選んだらいいのですか?

畳屋さんはどちらがオススメですか?


というご質問です。

そこで今回は、畳店の視点から ダイケンとセキスイの違い・特徴・選び方のポイント をまとめました。

たたみの河田スタッフ

創業100年の畳店、㈱河田製畳のスタッフたち。長年建設業に従事。健康畳店会加盟店。
二級建築士。インテリアコーディネーター。畳職人。表具職人。健康住宅アドバイザー。
和室や室内のリフォームを通じて、快適な住まいづくりをご提案しています

どちらも機能性に優れた畳表(撥水、防カビ、防ダニ、耐久性)

ダイケン 銀白 銀白色
セキスイ 引目グリーン

まず押さえておきたいのは、ダイケンとセキスイはどちらも非常に機能性に優れているという点です。

  • 撥水性があり、飲み物をこぼしてもシミになりにくい
  • 防カビ・防ダニ効果が高く、清潔を保ちやすい
  • 色あせに強く、天然い草よりも長持ちする
  • 丈夫で耐久性に優れている

そのため、どちらかを選んだために「後悔した」ということは少なく、安心して選べる畳表です。

カラー・織柄の好みで選んでOK!

ダイケン銀白 乳白色
セキスイ アースカラー サンドビーチ

ダイケンとセキスイの一番の魅力は、豊富なカラーバリエーションと織柄です。
従来の畳にはなかったモダンな色合いや、市松模様・目積織り(織り目の細かい畳)など多彩なデザインが楽しめます。

  • 「気に入った色があったから」
  • 「スタイリッシュな柄が好みだから」

という理由で選ばれるお客様が多くいらっしゃいます。

また、どちらも類似のカラーがありますが、まったく同じ色ではありません。
さらに、各メーカーごとに独自の織柄製品も展開されているため、比較してみると印象が大きく変わることもあります。

同じように見える色でも、メーカーによって雰囲気が異なりますので、サンプルを比較して選ぶのがおすすめです。

藤野真一郎
藤野真一郎

サンプル帳の見本は小さいため、実際の雰囲気が分かりにくいこともあります。大きめのサンプル(作業で出た端材、切れ端など)が用意できるか、事前に畳屋さんへ確認してみましょう。

でも、すべての色を持ち歩くことはできませんので、見積り予約の際に「見たいカラー」を伝えておくと安心です。

ダイケンとセキスイ 素材の見た目、質感、触り心地

ダイケン 清流 墨染色

ダイケン畳表の特徴と質感

  • 機械すき和紙を使用し、樹脂でコーティングした畳表。
  • ツヤは少なめ、マットな印象
  • サラっとした触り心地
  • 弾力はあまりない
セキスイ 目積 ブラック

セキスイ畳表の特徴と質感

  • ポリプロピレンなどの樹脂素材を使用した畳表。
  • ツヤ感、光沢がある
  • ツルツルした触り心地
  • 弾力がある
かわた
かわた

素材の質感はお客様の好みが分かれるところです。ダイケンは自然な質感が好みという方もいれば、セキスイのツヤ感がきれいで好みという方もいます。やはり写真だけで決めず、実物を見て判断するのがおすすめです。

長年使用するとどうなる?

ダイケン・セキスイに交換すれば、もうずっときれいなままで安心ですね

しぶや
しぶや

確かに天然い草と比べると丈夫です。

でもダイケン・セキスイも、敷物で長年使用すれば、劣化したりキズや汚れが目立ってきます。定期的な張替えが必要です。

どちらも天然い草に比べれば丈夫ですが、長期間使用すれば劣化は避けられません
それぞれの素材によって劣化の仕方が異なります。

ダイケンを長期間使用した場合

ダイケンは、表面のコーティングが摩耗して傷つき、次第に汚れが付着・沈着して目立つようになります。セキスイに比べると、汚れの沈着が気になる印象です。

セキスイを長期間使用した場合

セキスイは、長年の使用で表面が削れて樹脂が毛羽立ち、見た目が荒れてきます。ダイケンに比べて、素材そのものの傷みが目立つ印象です。

藤野真一郎
藤野真一郎

上記2枚の写真の畳は、温泉施設の休憩所や食堂の座敷といった、人の出入りが激しい場所で使われていたものです。一般のご家庭での通常の使用では、短期間でこのような状態になる心配はありません。

上記症状はデメリットではなく、どちらも定期的な張替えが必要

ダイケンやセキスイの劣化症状を「デメリット」と捉えるお客様や畳屋さんもいます。

でも、天然い草の畳も年数が経てばキズや汚れが目立ち、必ず劣化していきます。

畳はあくまで「敷物」ですから、定期的な張替えが必要な床材だと考えるのが自然です。

むしろ畳のメリットは、張替えが容易であることにあります。フローリングなどの場合は、家の中で大工さんが数日かけて施工する大がかりな工事になりますが、畳なら一度お預かりして加工し、完成したものをお届けすることが可能です。

定期的な張替えによって、和室を快適に保ちましょう。

当店のお客様はどっちを選ぶ?

実際に当店で施工させていただいているお客様の傾向としては、ダイケンを選ばれる方がやや多いです。「自然な雰囲気が好き」「和室らしい落ち着きが欲しい」という声が理由として挙がります。

おわりに

ダイケンとセキスイは、どちらも撥水性・防カビ・防ダニといった機能性に優れた畳表です。天然い草に比べて丈夫で色あせにくく、現代の暮らしに合わせて進化した畳といえます。結論としては、どちらを選んでも失敗はなく、安心してお使いいただけます。

最終的な選び方のポイントは「カラーや織柄のデザイン性」「質感や触り心地」「お部屋の雰囲気に合うかどうか」の3点です。

ぜひ実物サンプルで見比べてみてください。写真だけでは分かりにくい部分も、実際に触れて確かめると違いがはっきり分かります。

また、畳は「定期的に張替えができる床材」であることも大きな魅力です。フローリングのように大掛かりな工事を必要とせず、張替えで手軽に新しい畳へと生まれ変わらせることができます。

快適に使うためには、数年ごとに張替えをしていただくのがおすすめです。


河田製畳では、ダイケン・セキスイともに豊富なサンプルをご用意し、お客様のご希望に合わせたご提案をいたします。和室を快適で心地よい空間に保つために、ぜひお気軽にご相談ください。

📞電話:048-582-0242
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