縁なし・琉球畳は張替えできる?表替えのポイントと注意点を解説します!

畳のあれこれ

和室に琉球畳が入っています。長年使用しているので表面の汚れや傷が気になってきました。

表面の畳表だけ張替えはできますか?

かわた
かわた

はい、琉球畳も通常の畳と同様に、畳表を張り替える「表替え」が可能です。
ただし、製品によっては表替えができない場合もあり、新しく畳を作り直す「新調」が必要になる場合もございます。

今回は、「琉球畳(縁なし畳)」の表替えについてご紹介いたします。

見た目もスタイリッシュで人気のある琉球畳ですが、その張り替えを依頼するにはいくつかの注意点もございます。畳替えをご検討中の方は、ぜひ参考になさってください。

表替えとは?

表替えとは、畳の表面に張られている「畳表(たたみおもて)」だけを新しいものに交換する作業です。

「表替え」イメージ。表面だけ交換します。

畳床(たたみどこ)と呼ばれる中の芯材部分はそのまま再利用するため、コストを抑えつつ、見た目や香りを一新できます。

日焼けやスレ、汚れなどで古くなった畳表を新しくすることで、部屋全体が明るく、心地よく生まれ変わります。

縁なし・琉球畳も表替えは可能です

表替え ダイケン 綾波 金銀色 当店施工例

縁(へり)がなく、正方形の形状が特徴の琉球畳は、和モダンな空間づくりに人気の高いタイプです

このような琉球畳も、多くの場合で「表替え」が可能です。

縁なし・琉球畳も縁付きの畳と同じように、畳床(芯材)と畳表(表面)で製造されています。

天然い草はもちろん、和紙表や樹脂表など、豊富なカラーと機能性を兼ね備えた畳表への交換も可能ですので、お部屋の雰囲気を変えたいときにもおすすめです。

表替えができない場合

ただし、琉球畳の構造や施工方法によっては、表替えができない場合もございます。以下のケースは事前の確認が必要です。

①市販の置き畳

ホームセンターやインターネットで購入できる、いわゆる「置き畳」は、簡易的な構造になっており、表替えには対応していません。畳床(芯材)耐久性の低いものを使われていることが多く、長期間の使用には不向きです。

また、畳表をボンドで接着している場合もあり、無理に剥がすと芯材が破損してしまう可能性があります。

市販の置き畳は比較的リーズナブルな価格で購入できるため、表替えを行うよりも費用を抑えられる場合があります。置き畳が傷んだ場合は新品を購入しましょう。

②一部住宅の薄い畳(厚さ20未満)

一部住宅メーカーでは、床との段差をなくすために「薄畳(うすだたみ)」が使われることがあります。

種類によりますが、厚みが20mm未満のものは、畳床が薄く、耐久性が弱いため経年により傷んでいる場合が多く、張替えが困難です。

しぶや
しぶや

薄畳の種類により耐久性のあるものもあり、表替えできる場合もあります。畳屋さんに相談してみましょう。当店では張替えできる畳床を使用しています。

③圧着・接着工法による縁なし・琉球畳

一部の縁なし畳・琉球畳では、圧着機・プレス機で、畳表をホットボンド・接着剤で畳床に強力に圧着しているケースがあります。

圧着製造で畳表を貼り付けた畳 (出典:KLASS

この場合、畳表が、畳床(芯材)にしっかり貼り付けてあり、畳表を剥がす際に畳床が破損してしまう場合があります。

そのため、圧着・接着の工法で作った琉球畳の場合は新調を検討しましょう。

お客様宅から引き取ってきた畳。逢着施工ですので表替えできます。

一方、従来の方法である「逢着(ほうちゃく)」で仕上げた琉球畳は、畳表を畳用の糸で側面から縫い付けているため、畳表を剥がして張り替えることが可能です。

ふじの
ふじの

圧着式の製造機器が流通し始めてから10年以上が経過しており、すでに畳替えの時期を迎えている圧着式の琉球畳も増えてきています。

表替えをご希望の際は、まずはお使いの畳がどの製法で作られているかを、見積もり時に畳店にご確認いただくことをおすすめします。

その他、琉球畳の表替えのポイント 

縁付きの畳から縁なし畳への変更は基本的にしておりません

縁(へり)付きの畳を縁なし畳に変更したい、というご相談をいただくことがありますが、基本的にはしておりません。

というのも、縁なし畳にする場合、これまで「縁」だった部分にも畳表を折り曲げ、巻き込んで仕上げます。畳縁よりも畳表の方が厚みがあるため、畳の幅が大きくなってしまいます。

仮に、幅が大きくなった畳を切って調整することは可能ですが、長年使用している畳は経年劣化により強度が低下していることが多いです。

ミリ単位でのカット作業によって断面が崩れてしまったり、角がきれいに出なかったりします。

そのため、仕上がりの精度も低くなる可能性が高く、その上、加工にかかる追加費用も発生してしまいます。

そのため、縁付き畳から縁なし畳への変更をご希望の場合は、畳そのものを新調することをおすすめします。新調した畳であれば、サイズや仕上がりも美しく、長く快適にお使いいただけます。

1畳サイズ(長方形)の畳を半畳へ切り詰めての表替えはしておりません

まれにお客様から、「今使っている長方形の畳(一般的な1畳サイズ)6枚を、それぞれ半分に切って表替えし、半畳12枚として敷き直してほしい」といったご相談をいただくことがあります。

しかし、畳は単純に半分に切れば使えるというものではありません。畳には正確な直角や寸法、形の調整が必要で、切断するだけでは元の部屋にきれいに収まらないのです。

そのため、既存の畳を半分に切って再利用することは基本的にできません。半畳サイズの畳をご希望の場合は、新しく作り直す「新調」をおすすめします。

縁なしから縁付き畳に変更は可能です

縁なし・琉球畳を「縁付きの畳に変えて表替えしたい」というご相談をいただくことがあります。

「お部屋の雰囲気を変えたい」「施工費用を少しでも抑えたい」といったご希望から、縁付き畳への変更をご検討されるお客様もいらっしゃいます。(一般的に、縁付き畳のほうが施工費用を抑えやすいです)

このようなケースでは、対応可能です

縁付き半畳の事例 セキスイ市松ラテブラウン 当店施工例
縁付き半畳の事例 天然イ草の引目織り 当店施工例

縁付き畳に変更する際は、元の畳よりもわずかに幅が小さくなりますが、その分は芯材の端材などの材料を用いて、しっかりと幅を調整いたしますのでご安心ください。

おわりに

琉球畳は、その美しいデザインと和モダンな雰囲気で、近年ますます人気を集めています。

一見同じように見える琉球畳でも、使用されている素材や製法によっては、表替えができない場合もありますので注意が必要です。

「せっかくなら張り替えて、できるだけ長く使いたい」とお考えの方は、まずは現在お使いの畳の仕様を畳屋さんに確認してもらい、ご要望を伝えたうえで、相談しながらご検討いただくのがおすすめです。

縁なし・琉球畳の実績多数! たたみの河田 ㈱河田製畳

河田製畳では、畳の状態を丁寧に確認し、お客様のご希望やご予算に合わせた最適なご提案をさせていただきます。畳替えをご検討の際は、どうぞお気軽にご相談ください。皆さまの暮らしに寄り添う、快適な和室づくりをお手伝いさせていただきます。

まずはお気軽にお問い合わせください。

📞TEL:048-582-0242
📞フリーダイヤル:0120-299-880
🌐ホームページ:https://www.kawataseijou.com/
📩お問い合わせフォーム:こちらから

タイトルとURLをコピーしました